今週のD.C.II S.S. 〜ダ・カーポII セカンドシーズン〜 ★★★★☆

(C)CIRCUS/ダ・カーポIISS製作委員会



小恋の扱いに絶望し、由夢の扱いに感動した!というのが今回のお話。



暴走した桜の木は音姉の力により枯れ、平穏を取り戻していく初音島。反面、予期していた通りに魔法で適えられていた現実は徐々に
崩れ去っていきます。杏の瞬間記憶能力(うわぁ・・・杏が馬鹿な子に・・・って、そこまで落ちるわけではないのねw)、そして義之の存在。
前回までの話の流れから義之自身が完全消滅するかと思いきや、みんなの記憶から存在が消えていくというトーチ化現象だった模様。
消滅しないで生きているだけマシ・・・なんて発想がぶっ飛ぶほど、ここから義之の辿る悲惨な運命は見てて切なく、胸が痛かったです。


最初に脱落したのはまゆき先輩と親友を除くクラスメイト達。まゆき先輩との接点はほとんど無かったし、ロボ子の一件を見ての通り、
手の平返しが上手いクラスの連中に忘れられてもあまりショックは無かったんですが・・・これ以降がキツイのなんのって。委員長は
前期でフラグを立てて親しくなったのに、「アンタ誰?名前は?」と、教室から突き返される始末。久々にななかが出てきたと思えば、
華麗にスルー“義之を素無視する為の要員”に成り果てるとは、ななかの扱いの酷さはアニメ全視聴者が嘆いたのでは無いでしょうか。
そりゃ前期、義之の心を読んでたった1話で義之を諦め、小恋のサポートに回った娘だけどさ、仮にもゲーム攻略ヒロインの1人だぞ。
ダ・カーポ」アニメにおける白河一族の扱いって酷いもんだよな・・・ことりは好きじゃなかったけれど、ななかには激しく同情するよ。


前回の感想で少し勘違いして書いてましたが、自分が消滅する事実に義之は相当悩んでいたようで。純一とか誠みたいにみっともなく
もがく奴と根本的にキャラが違うだけみたい。小恋に振られる原因を作って以来、義之の事は嫌ってたけど、さすがに今回は可哀想で
同情したものです。杏と茜に声をかければ存在を忘れられた影響でナンパ扱いされるしな。これ・・・ある意味、誠より悲惨じゃね?w



正直ここまでなら耐えられる。トーチ化しようとも、大切な人に覚えてもらえれば生きていられる。そんな俺の想いを砕いたのは・・・
義之:「おはよう、小恋。」                             小恋:「え?あ、あのぉ・・・」
渉:「どうした?誰?知り合い?」                        小恋:「知らない人・・・だと思うんだけど・・・」
渉:「思うんだけどって、見覚えないのかよ?」               小恋:「えっと・・・その・・・」
渉:「おいおい、まさか昔振った男とか言うんじゃねーだろうな?」   小恋:「ち、違うよ〜。そんな人居ないもーん。」
絶望した!全俺が悔し涙した!酷すぎるぞスタッフ!!
小恋の義之に対する想いはこの程度じゃねーだろうが!!
何で渉&杉並と同格になってんだよ!!前期でフラグどころか、付き合ってた彼氏彼女だぞ。「そんな人居ないもーん」って、小恋に
この台詞だけは言ってほしくなったのに、ちきしょおおおおお!!!!!魔法や小恋が悪いんじゃないのは分かってる。小恋が軽薄
というより、そういう描写にしたスタッフが悪い。マジ恨む。こんな扱いにするなら、前期で義之と小恋を付き合わせたりするなよとも
言いたくなります。地味子ってレベルじゃねぇ!!義之と付き合った小恋ならせめて朝倉姉妹と同格になるべきだったんだ。それなら
まだ納得出来る部分があったのにさ。義之と一緒に昼食を食べるポジションが小恋だったのも(前期)、今ではすっかり由夢ちゃんに。
別に由夢ちゃんでも良いけど、今期の第1話でまだ諦めてない宣言した小恋にも関わらず、何のアタックもしてないのは許し難いです。
「義之への想いの深さ」由夢>音姉>超えられない壁>小恋、渉、杉並>杏、茜>超えられない壁>ななか ←今はこんな感じだよな。
義之も渉に抱きついてうほっ!!みたいな事してないで小恋に抱きついてくれよ。あの場面で“小恋に抱きつく選択肢”を選んでいれば
小恋はまだ忘れてなかったんじゃないか?いや、前期の話が“完全無視”さえされていなければ一時忘れてもまた自力で思い出すのは
ありだと思う。あんだけ義之とフラグ立てた小恋だからこそ、他のキャラとの差別化は図ってほしかった。前期フラグ立てたと言えば
ロボ子もだが、完全に忘れ去られているってどういうことよ?義之よりトーチ化してんぞwww 美夏なら覚えてるかもしれないという
希望もあるのに。 話が無事解決して由夢ちゃんが義之に告白し、義之が承諾すれば、小恋は素直に2人の事を祝福するのかな・・・。



由夢:「この先・・・たとえどんな事があったって、私は兄さんの側に居るよ。ずっと一緒に居る。後悔なんてしないよ。」
由夢ちゃんの登場がどれもベストタイミングすぎる・・・
今回の由夢ちゃん完璧。凄く良い娘で全俺が惹かれた!!
由夢ちゃんファンはこの第11話必見!!と宣伝していいほど、今回由夢ちゃんは株を一気に上げたと言っても過言ではありません。
音姉には無視され、みんなから忘れ去られて沈んでいく義之に声をかけ、そのまま付き添う由夢ちゃん。義之の為にと昼食を一緒に
食べたり、夜は鍋したり、それはもう全力全開の付きっきりで。自分が一番辛い時にすぐ傍に居てくれる。自分の為に尽くしてくれる。
こんな良い娘に惹かれないわけがないです。由夢ちゃん良い娘だよ由夢ちゃん!!今回賢かったよ由夢ちゃん!!義之ではなく俺なら
夜の鍋シーンで涙ながらに抱きついて赤裸々に語っていた所だ。うん、由夢ちゃんが居なければ小恋の時点で自殺したかもしれないね。
他所でも似たような感想を書いて突っ込まれた事があるので予め言っておきます。由夢ちゃんの今回の言動は諦めや妥協とは違うもの。
なぜ音姉のように義之の存在を取り戻す道を探さないか?まず、由夢ちゃんには音姉と違って魔法使いの力は無く、予知夢で視るだけ。
予知夢で視た未来を変えたくて足掻いた描写は今まで何度かあったものの、結局未来は変わらず。それを踏まえた上で今自分が義之
の為にしてあげられる精一杯の事をやっているんです。後悔したくないから全力全開で。みんなが忘れても自分だけは絶対に忘れない、
自分だけはいつも傍に居るという強い意志を示して。これだけ深い絆を見せながら由夢ちゃんEDにならないのはおかしいと思います。


義之が辛い時にいじらしくも付き添う由夢ちゃんとは違って、義之の事を覚えているにも関わらず完全無視する音姉は最悪な印象。
「これ以上一緒に居るとお互い辛くなるだけだから・・・」という感じですが、これって単に義之から、自分がやった事から逃げている
だけとしか思えないんです。義之が助かる解決策を探しているのは悪くない。共感出来る。ただその反面、義之から逃げている事実は
嫌悪感を抱かずにはいられません。なぜならあの状況で完全無視は義之にとって辛すぎる事だから。由夢ちゃんがフォローしなければ
絶望して自殺していた可能性も十分考えられます。それにしても記憶が無くなるネタ、「ダ・カーポ」アニメは毎回終盤の辺りやってね?
無印では桜を吐いた音夢ちゃんが、DCSSではアイシアの魔法で純一×音夢ちゃんの関係が、そして今回は義之の存在が。その都度、
スタッフや曲芸が推したいキャラが全面に出て、それ以外のキャラは必ずかませや踏み台になってる気がするんです。無印ではさくら、
DCSSではアイシア、ことり、今回は小恋達が。ダ・カーポ・・・これも繰り返しの法則だったりして(^^;) 今の展開どっかで見たことが
あるなぁと思ったら、「ONE 輝く季節へ」に似てるんだ。だから良いのかな。これまで低評価でがっかりするばかりの「D.C.II S.S.」アニメ
だったけど終盤にきてようやく盛り上がってきてます。後はアイシア登場と逆転サヨナラ小恋EDだね(絶望的な状況なのにまだ言うかw