5周年企画「あの感想をもう一度㉔」SHUFFLE!(第19話) ★★★★★

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殺意の波動に目覚めた楓さまはマジでこえええええっ!!
さすがの私も背筋が凍ったと言いましょうか。金田一の湖月レオナに勝るとも劣らない変貌ぶりに驚き、狂喜に打ち震えてます。
原作ゲームをやった者(楓シナリオしかやってないけど・・・)として言えば、
今回の話は楓が過去の出来事を回想シーン使って振り返る程度のものだと思っていたわけで、
「私を好きにならないでください」という楓の名台詞をアニメではどう再現するのか注目していたんです。
それが蓋を開けてみたら原作以上にとんでもない展開。
過去編の過剰描写に加えて現在の楓まで壊れるとは凄まじいとしか言いようがありません。


稟と楓の過去に何があったのか。
今を遡ること8年前、稟の両親と楓の母親は不運にも事故で死亡。母親が死んだショックで
楓は精神崩壊してしまい、自分が事故当日に何をしたかという事も忘れてしまいます。
事故以来、心を塞ぎこんでしまった楓の為、稟は楓が傷つかないよう一芝居打つことに。
8年前の稟:「実はおばさんが死んだのって、ボクのせいなんだ。」
8年前の稟:「1人で留守番してたら寂しくなって、それでボク無理やり帰ってきてって・・・」
8年前の稟:「そしたら帰る途中で事故に・・・だから・・・」
稟めちゃめちゃかっこいいじゃんか!!
今でこそヘタレてしまったものの、当時の稟は男の中の男。
嘘をついてまで楓の心を傷つけないようにし、全ての罪を被ろうなんて、普通の男には出来る事では無いです。



楓さまに逆らったら殺されるーーーっ!!
天使のような楓さまが殺意の波動に目覚めて黒くなれば最早最恐。
稟の嘘を間に受けた楓さまは絞殺未遂、カッターナイフ刺殺未遂、その他数多くの苛めを稟に対して行ないます。
楓さまに苛められながらもそれを耐え抜いた稟は本当に立派。
それとあれだけの仕打ちに遭ってよく生き延びる事が出来たものです。
運が悪ければ死んでもおかしくない、トラウマになってもおかしくない状況の中、最後まで嘘を貫き通した稟に感心せずにはいられません。
女の子が壊れるのは見てる分には大好きだけど現実でそうなったら話は別。私だったら楓さまの苛めは耐えられないと思います(^^;)


あんたなんか・・・死んじゃえばいいんだー!!
殺意の波動に目覚めた楓さまの名台詞。
かつてのダ・カーポ音夢ちゃんずるいよ!さくらちゃんだってずるいよ!)に匹敵するくらいのインパクトで、
気迫を感じさせた声優の後藤邑子さんの演技力は凄いです。ちょっと気がかりなのはあまりにもインパクトが強かったせいか、
後藤邑子さんの他の役(ふたご姫のレインやラムネの七海)を見ても楓さまの名台詞が頭から離れない事でしょうか(^^;)



楓さまが事故の真実に気づいたのは中学時代のある日。
偶然だったのか必然だったのか母親から自分に宛てられた手紙を見つけた事で、楓は事故当日の出来事を思い出します。
事故のあった日、自分(楓)は病気で寝込んでいて母親の帰りを待ちわびていた。
母親が帰宅する事になった・・・事故で死ぬ原因を作ってしまったのは私のせい。
ようやく気づいた時は後の祭り。
今まで稟を苛め続けてきた後悔と自分が母親を死なせてしまったという罪悪感で耐え切れなくなった楓は家を飛び出して・・・
君が望む永遠!!
というのは嘘だけど、あのまま車に轢かれていたら君望展開になってたかもしれないなぁと(^^;)
間一髪で楓を救い出した稟くん、ここでもナイスガイです。中学時代までの稟は本当に素晴らしい。
ギャルゲー(エロゲー)系の主人公とは思えないほどのかっこよさ。この男ならハーレムキングにしても良いかなと本気で思いますよ。
でも今の稟はダメダメ。楓が天使のような娘になった影響で稟の緊張感が無くなり、どんどんヘタレ化してしまったようです。



それからの楓さまは過去の罪滅ぼしと稟への感謝の気持ちを込めて彼に無償で奉仕する事に。
時が流れていくにつれて楓は稟の事を本気で愛するようになります。
自分は絶対にやってはいけない事をしてしまった。稟くんに愛される資格なんてない。
「私を好きにならないでください」という原作の名台詞はそういった意味が含まれていますが、
アニメではその台詞を言えない事情になっている為に再び楓を追い詰める事になるんです。
亜沙先輩のせいで!!
別に亜沙先輩が嫌いというわけではありませんよ。ただ亜沙先輩ルートを同時進行したせいで、
楓が再び壊れるようになった、亜沙先輩に嫉妬して憎むようになったと言いたいだけ。
楓:「コーヒー、もういいですか?」
稟:「うん・・・」
楓:「稟くん、明日何か予定はありますか?」
稟:「うん・・・」
楓:「リムちゃんと一緒にお買い物に行きませんか?秋物の服要りますよね?」
稟:「うん・・・」
楓:「じゃあ、みんなで久しぶりに外でお食事しましょうか?」
稟:「うん・・・」
誰が悪いのか敢えて言うなら楓が話しかけているのに生返事するだけの稟。
それでいて亜沙先輩の電話には超反応するもんだから、楓の理性がぶっ飛んでしまうのも無理はありません。


プリムラ頑張れっ!!
「楓が空の鍋をかき混ぜていた事」や「プリクラに映った亜沙先輩の顔を楓がマジックで塗り潰していた事」に気づいたプリムラ
楓の豹変に気づきながらも、その事を稟に伝えられなかったのが歯がゆい。
プリムラの話とか大して興味無かった私も最近プリムラが楓の事を誰よりも心配している様子が
窺える事で好感度がアップしてます。ほんとどっかの天然迷惑小娘もプリムラを見習ってほしいものです。
それにしても鍋のカラカラ音といい、逝っちゃってる楓の表情といい、アニメの演出がまた素晴らしい。
この調子で行けば「AIR」に続く原作にアニメオリジナルを加えた成功例となるのではないかと思います。



壊れていく楓に全く気づかない鈍感の稟くんは亜沙先輩と仲良くデートを満喫した挙句、
家にまで連れてきてしまう始末。←今の稟はどうしようもないヘタレだなぁ。
遂に楓さまは怒りゲージがMAXに達して再び殺意の波動に目覚めてしまいます。
楓:「帰って・・・帰ってください。帰ってください。帰って・・・ください。帰って・・・帰って・・・」
亜沙先輩:「楓・・・」
楓:「帰ってっ!!」
楓:「帰って、帰って、この家にまで来ないでっ!!」
楓:「稟くんを・・・返して!!」
あんたなんか・・・死んじゃえばいいんだー!!
楓さま最高!そして最恐!恨みのこもったその一言で亜沙先輩をKOさせるなんてマジ強すぎです。
かつての音夢ちゃんやさくら、問い詰めモードの鳴風みなもでさえ今の楓さまに勝てるかどうか・・・
一歩間違えれば死が待っているという現状を踏まえると君が望むダ・カーポデイズなシャッフルになっていると言って良いかと思います。


亜沙先輩が倒れたのは持病(?)によるものだとしても、敵対心剥き出しな楓にショックを
受けて病気が加速したと言えなくもない。楓が再び罪の意識にとらわれるのは確実。
この状況下で物語はどう収拾つけていくというのでしょうか?
稟くん無しでは生きられない楓にしてしまった以上、亜沙先輩EDにするのは絶対におかしい。
矛盾する事無く終わらせるとするなら楓EDかハーレムEDしか無いです。
罪の意識にとらわれた楓の心を稟は再び救う事が出来るのか、亜沙先輩との問題はどう解決するのか、亜沙先輩が冒されている病とは・・・
SHUFFLE!」が神アニメ、良作アニメになるかダニメになるかはこれからの展開(楓EDにするかどうか)にかかってます。
ここまでやったのなら楓EDにしなきゃダメだろ!!
あれ?シアちゃんとネリネちゃんは何処に?(^^;)